Richland Shiraz写真(ワイン) by テスト30395

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REVIEWS

ワインRichland Shiraz(2009)
評価

3.0

味わい
ボリューム軽い
重い
タンニン控えめ
強い
甘みドライ
甘い
酸味まろやか
シャープ
果実味スパイシー
フルーティ
香り
    詳細
    シチュエーション
    飲んだ日2010-09-27
    飲んだ場所
    買った日
    買った場所
    購入単位
    価格帯
    価格
    インポーター

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    テスト30395

    2010年9月末、ワイン・マーケット『PARTY』(恵比寿ガーデンプレイス)主催の恒例大試飲会を楽しんだ翌日、自宅でワインを1杯味わって思ったこと。 ☆ 今年2月以来の紺のダブル・ブレステッド・ブレザー&グレ一無地の卜ラウザーズというオーソドックスなスタイルに着替え、都内某ホテルのラウンジで某ベテラン俳優に初めてお逢いし、色々とお話を伺う。 その方の思い出話の中に、女優浦辺粂子さん(1902~89)の名前が出てきたので、約束の1時間半が経過した後に、学生時代に食事や映画を御一緒したことを語ると、嬉しそうに、今度はあちらから色々と尋ねられてくる。 「良かったら、食事でもしながら、浦辺さんのお話を聞かせてもらえませんか?」との申し出にびっくり。 その後にエージェントとの打ち合わせが控えていたが、電話の向こうで「そりゃ、そっちを優先しなきゃ」と了承してくれたので、その俳優の行きつけの和食店へ流れた。 それから、板さんの腕が確かで、静穏な和食店のカウンタ一で我々は故人の思い出を各々に語らった。 「巾着袋から飴を取り出して、渡してくれなかった?」と、ニヤリとしながら、その方が言ったのには驚いた。 新藤兼人監督のドキュメンタリ一映画『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』(1975)を、早稲田にあった(映画好きには)有名な自主上映館に二人して観に行った際、映画が始まる前に浦辺さんは実際にそうして下さったから(その後、溝口監督のデスマスクがスクリーンいっぱいに映し出されると、映画を観ているにもかかわらず、浦辺さんは目を閉じて暫く合掌されていた)。 「大好きだったなぁ…」とそのベテラン俳優は眩いた。 彼もまた、浦辺粂子さんから飴玉をいただいた時のことを顧みていたのだろうと思う。 浦辺粂子さんを引き合わせてくれた放送作家氏の運転で食事先の渋谷の公園通りに着いた際、私と共に車を降りた浦辺さんはすぐにその場にいた若い女のコ達に囲まれた(ネタの判る手品をしたり、芸人が浦辺粂子さんの真似をしたりで、若い層にも認知度が高かった)。 彼女達は「大好きなんです。握手させて下さい」と一言添えてから、手を差し延べてきた。 思えば、良い時代だった。 今なら、皆、無言でケータイを対象に向けるだけであろう(その行為には人の温もりは感じることは出来ない)。 学生の私は、浦辺粂子さんの手を何度もとったし、握手もさせてもらった。 あの手の温もりと、飴玉を口に頬張りながらの座布団に座っての映画鑑賞の温もりは、どんなに時を経ようと忘れることはない。 ケータイで撮る写真以上に残るものだと思う。 ベテラン俳優と二人で(まるで古き佳き時代の映画の1シーンのような)食事をして、帰宅すると、前日の試飲会で持ち帰ったツヴィーゼルのワイン・グラスを(思い出したように主催したワイン・ショップのオリジナル・エコバッグから)取り出し、包装資材も外し、暫く眺めた。 昨日の今日だというのに、無性に使ってみたくなり、ワインを1杯だけそれで飲んでみようと思った。 ベテラン俳優との食事は、実のところ、あまり箸を動かさなかった(勿論、注文したものは美味しく、二人で残らずいただいたのだけど)。 その会話の中に、まだ若かりしそのベテラン俳優が浦辺粂子さんと口にしたスパゲッティ・ナポリタンの味を語っていたことを思い出し、昔ながらのナポリタンを作ることにした。 野菜類、茸、ウインナ・ソーセージ、魚肉ソーセージの他に、イカやタコまでも入れた。 抜栓した赤ワインは、1ヶ月程前に自由が丘の『ヴィノスやまざき』で通常よりも500円程安く購入出来た、豪州産のリッチランド・シラーズ。 何度か買って飲んでいるが、前日の試飲会で味わったもの達よりはずっと値が下がるデイリー・ワインだけど、コストパフォーマンスは確か。 それを、ショット・ツヴィーゼルのヴィーニャ・キアンティ・グラスに(一番膨らんでいる部分の下辺りまで)注いだ。 鼻を近づけると、香りがいつもよりも豊かに感じた。そして、いっそう美味しく思えた。 良いグラスだ。 前日の試飲会で持ち帰った説明書きによると、「トリスタン・クリスタル」という材質(チタニウムとジルコニウムの混合)が使用され、グラス表面の硬質度(硬さ)が通常のガラスよりも数段アップ。洗浄機使用にも耐えられ、引っかき傷がつき難く、洗剤による「白曇り現象」もないのだという。 この秋冬の自宅でのワイン飲みの主役にさせてもらおう。 女神まつりの南口緑道における屋外ワインの場にも持参しようかとも思ったが、止めておこう。 割れ難くても、そういう時はうっかり割ってしまうものだ。それに、同席者からは睨まれるのがオチだ。 ☆ (続く)

    テスト30395

    (続き) 2枚目の写真が当時写したものだけど(ツヴィーゼルのグラスを含め)いつもながら画像が粗くて申し訳ありません。 背景にあるレコード・ジャケットを3枚目に改めて紹介させて下さい。 ボブ・フォッシ一監督の秀作『レニー・ブルース』(1974)のサントラLP。 希代のスタンダップ・コメディアン、レニー・ブルースをダスティン・ホフマンが見事に演じ、アカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本(脚色)賞、撮影賞にノミネートされた(因みに、『ゴッドファーザーPARTⅡ』が圧勝した年だ)。 上京して程なくの大学1年の内の数度を含め、名画座で繰り返し観た、思い入れある作品。 レニー・ブルース本人にも興味を持ち、自伝を購入して読み耽り、本人のパフォーマンスを収録した3枚組LP(輸入盤)も入手した。 レニー・ブルースのステージのパフォーマンスを聴覚で繰り返し体感したことは、その後の一人芝居におけるマシンガントークに活かされた(あそこまで過激にはなれなかったけれども)。 『レニー・ブルース』という映画は、音楽もまたイイ。 マイルス・デイヴィス(tp)がブルーノ一卜に1954年に吹き込んだ名演“IT NEVER ENTERED MY MIND”が実に効果的に使われてもいる。 このサントラ盤には、レニー・ブルースになりきったダスティン・ホフマンのモノローグ(ステージ・パフォーマンス)も幾つか収められていて、大好きなサントラ盤のひとつ。 カセットテープやMDにもダビングしたが、レコードも含め、今は聴ける環境にはなく、この素晴らしいレコード・ジャケットを観賞用に飾るばかり、といったところです。

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